日本ユニセフ協会の活動内容について

最終更新日 2024年11月19日 by asisps

日本ユニセフ協会は、世界33の国や地域に設置されているユニセフ協会(国内委員会)の1つです。
ユニセフ本部と締結した協力協定のもとで、募金活動をはじめ広報活動やアドボカシー活動など、子どもたちの生命や健康を守るために様々な活動を実施しています。

ユニセフの募金活動

まず募金活動はユニセフ支援のネットワークを拡大するための、重要な活動の1つに位置づけられています。
実際にこのような募金活動によって、厳しい状況に直面している世界中の子どもたちへの、長期的な支援を実現します。
同時に、よりスムーズかつスピーディーに子どもたちへ支援が実施できるように、協会全体の効率化にも努めます。

募金方法

募金方法は幅広く多様な方法を取り入れています。

ユニセフ・マンスリーサポート・プログラム

例えばユニセフ・マンスリーサポート・プログラムもその1つ。
これはあらかじめ任意の一定額を指定し、毎月自動引き落としで募金ができる、手軽で便利な方法です。
継続性が高い方法なので、サポートが必要な子どもたちへの支援活動も、長期的かつ安定的に実施することが可能になります。
また日頃から、商業施設や駅前街頭での活動をはじめ、TVスポットやインターネットあるいはダイレクトメールや電話等を駆使しながら、この方法を周知しています。

遺産寄付プログラム

もう1つ注目したい募金方法は、遺産寄付プログラムです。
これは支援が必要な子どもたちのために、あえて遺言によって資産を寄付をしたい方や、故人から相続した遺産を寄付したい方を対象にしたプログラム。
実際に不動産寄付をはじめとした遺贈や、寄付に関する問い合わせなどが数多くあり、一般世間の人々の関心を集めています。
また年間を通じて、弁護士や公認会計士あるいは税理士等を講師に招いた、定期的なセミナーを全国各地で開催することで、このプログラムを検討している人々の疑問や不安の解消に努めます。

広報活動

もちろん日本ユニセフの活動は募金だけではありません。
広報活動も重要な位置を占めます。
この活動ではユニセフ本部や現地事務所発の情報を中心に、各方面の報道機関へ積極的に提供することで、世界中の子どもたちが置かれている厳しい現状を幅広く周知します。
またユニセフ本部の他、各国の現地事務所に配置されている広報官とも連携して、緊急事態の状況下にある国や地域の現状を中心に、積極的な情報発信に取り組んでいます。

情報発信の手段

情報発信においては出版物をはじめWEBや映像など、あらゆる媒体を活用します。
例えば2019年の出版物においては、機関誌「ユニセフ・ニュース」や「日本ユニセフ協会年次報告2018」あるいは「ユニセフ年次報告2018」など、数々の出版物を世の中に送り届けています。
ホームページや動画そしてソーシャルメディアも、広報活動での重要な媒体です。
例えば協会の公式ホームページでは、国内外のユニセフの組織や活動に関わる最新ニュースについて、平日ほぼ毎日掲載。
さらにソーシャルメディアにおいては、公式ホームページで掲載し切れない情報から、一般報道等では伝えられない情報に至るまで、幅広く詳細に発信します。
また動画の活用としてはユニセフ公共CMの他、実際に支援活動している現地からの報告映像なども踏まえ、日本語版で随時の掲載を実行しています。

学校現場と連携した学習活動や人材育成

日本ユニセフ協会の広報活動は、メディア媒体だけにとどまりません。
特に注目すべきなのが、学校現場と連携した学習活動や人材育成です。
例えば学校にユニセフの講師を積極的に派遣して授業を実施したり、教育委員会主催の研修会等でユニセフの講師が出向いて指導するなど、あらゆる学校現場や関係機関で活動します。
このような出前授業や講師派遣あるいは出張授業の他にも、ユニセフ資料の配布をはじめ、ビデオまたはDVDあるいは写真パネルなどの貸出などを通じて、協会の広報活動を柔軟かつ広範囲に推進しています。

アドボカシー活動

日本ユニセフ協会の主要な支援活動として最後に紹介したいのが、アドボカシー活動です。
これは端的に言えば、「子どもの権利条約」に定められている、子どものための様々な権利を擁護する活動を指します。
それを具体化するために、政府をはじめとした関係機関に対して、継続的かつ積極的に働きかけていきます。
例えば予防接種事業の場合、医療スタッフやボランティアの育成をはじめ、ワクチンや冷蔵庫といった物資の調達、それをスムーズかつ的確に提供できる物流の確保など、様々なファクターそして予算が必要になります。
これをユニセフのアドボカシー活動を通じて国や関係機関へ働きかけることで、実際に大きな成果を挙げています。

まとめ

日本ユニセフ協会においても、まず1990年代に「子どもの権利条約」批准を政府に求めるキャンペーンを実施。
そこから子どもの兵士根絶を目指すキャンペーンや、子どもの人身売買根絶を目指すキャンペーン、さらに子どもの商業的性的搾取の根絶を目指すキャンペーンなど、次々と強力なアドボカシー活動を実施し、国や関係機関そして一般社会にアピールし続けています。